"O"で満たして

しどろもどろな毎日も記せばなんかわかんないかな

秋は更けれどアイスは甘露

長期休暇には課題の案内プリントを出します。それに添える時季に見合った韻文を探すのがたのしい。
図書室で『岩波現代短歌辞典』とかレファレンスを片手に、短歌、俳句、詩の棚をパタパタ触ってると、知らなかった点と点が意味を持ち始めて線になって、あれよあれよと時代に堆積した言葉の層が掘り上げられます。ストリート風に言うとディグるってやつです。
向き合うデータベースはもうずっと変わらないほぼ静的なものなんですが、探すたんびに発見があって、自分ってこんな感性してたのかとも驚かされます。


さて、今の時季は二十四節気でいうところの「寒露」というみたいです。
明け方、草に結ぶ露のことですね。
 白露に風の吹きしく秋の野はつらぬきとめぬ玉ぞ散りける 文屋朝康
露をテーマに探してみたんですが、なんだかあんまり実感の湧くものがありませんでした。
露ってさ、遠いよ。露のおりるような草、うちのまわりにねえし。。。
街に過ごしていると露よりも秋は風ですね。
 君待つと吾が恋ひをればわが屋戸の簾動かし秋の風吹く 額田王
これすごくアーバンですよね。


近所のスーパーにスイカバーがまだ残っていました。スイカバーの皮んところ、小学生の頃好きだった子の髪のにおいがして、あの子どうしてんだろってツーンときます。きっとこれが今年最後のスイカバー。大事に食べよう。

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