映画「屍者の帝国」を見ました。
*ネタバレあるよ*
え、え、ちょっと?本当に?
伊藤計劃の遺稿部分カットってどうなのよ!!ってハラハラしながらスタートしましたが、終わってみるとスリリングで迫力もあって、スチームパンクものとして素直に面白かったです。
ワトソンとフライデーの関係は、個人的にはすごく良かったと思います。
ワトソンの動機がわかりやすく、原作から独立した映像作品としてはスイートスポットだったのでは。
また、「円城塔版『屍者の帝国』の読者から見た伊藤計劃と円城塔の物語」である映画版「屍者の帝国」という変奏は予想していたものの、いざ映像で見ると素直にグッときた。
伊藤計劃は常にエンターテインメント性を追求してきた作家だと思う。主役二人の関係性を改変することで、未読者にとっても、伊藤計劃ファンにとってもエンターテインメント作品であろうとする落とし所として有効だったのではないかな。
映像は本当に素晴らしかった。
屍者兵隊の機械的かつ性的な動き、スタイリッシュ馬車火炎放射アクション、プログラミングする僧の屍者。踊るパンチカードと駆動する解析機関。
これだよ。映画化の魅力って。
ただ、バーナビーにはもっと虚無ってて欲しかったかな。
あと、バトラーのいないハダリーなんて。。。
パンフの円城塔のコメントを読んで納得しました。
俺たちの「屍者の帝国」って感じ。
映画化はお祭り感が良いよな。楽しい。
「虐殺器官」も楽しみだな!